僕が映画を好きになった理由を振り返ってみると、それは父親の影響であったように思う。
中学時代、塾に車で迎えに来てくれたその足で、よく近くのレンタルビデオ屋さんに連れて行ってくれた。それがTSUTAYAだったかどうかはよく覚えていないが、インターネットも全然普及していない、レンタルビデオ全盛の時代である。
そのレンタルビデオ屋で父は、「好きなものを好きなだけ借りなさい」と、中学生の僕に自主的に映画を選ばせてくれた。今思えば、「これを観なさい」じゃなかったから良かったような気がする。
その後、中学生の僕はひとりで映画館に通うようになり、多くの人間がより集まってひとつの壮大な作品を創り上げる映画というものを好きになった。
社会人になってからはTOHOシネマズの1ヶ月フリーパスを手に入れられるほど映画館に通った時期もある。
そのように考えると、親の持つパワーというものは子どもにとって極めて強大である。親が次の世代の子どもたちを創り上げる。
次の世代へ向けていいバトンを渡せているか。
自分の胸に問いかけたい。