【宿泊療養施設退所後】
一定の基準を満たしているため宿泊療養施設を退所することは出来ましたが(退所にあたりPCR検査を再度受診する必要はありませんでした)、体調自体は退所日当日でもすこぶる悪く、石垣島のフェリーターミナルへ歩いて向かうのも非常にしんどかったです。「コロナ感染が疑われる場合は公共交通機関を利用してはいけない」となっていますが(感染防止のためそれは確かに正しいのですが)、正直自力で病院まで行けというのはかなり酷な気がします。
石垣島の宿泊療養施設から西表島の自宅に戻ったあとも、帰宅後数日はまだまだ1日中ベッドの上。リハビリを兼ねて自宅の周りを30分くらい散歩しましたが、すぐに息が切れ、体はしんどさで一杯。自分でもびっくりするぐらい体力が落ちていました。
結局、発症から完全に体調が回復するまでには3週間ほどの時間を要しました。
【感染経路】
僕がどこで感染し、誰から感染したのかは全くもって不明です。僕の周囲には誰も発症者はいません。
西表島島内から陽性の方が何人か出ているため、その方々から感染した可能性はありますが、その場合どのような経路で感染したのかは分かりません。
無症状感染の方からウイルスを貰った可能性もありますが、一方の人は無症状で終わり、他方の人は有症状はなるその差は何なのでしょうか?やはりその人個人のその当時の免疫力や体力の低下が原因なのでしょうか?
【解決すべき問題】
僕自身が新型コロナウイルスに感染し、実感として感じた問題。それはやはり自宅療養者の方々の対処の問題、そのように感じます。つまり、さらなる医療体制の整備が絶対的に必要であるということです。
「非常にしんどかった」と自分自身の症状について実感としては感じますが、客観的に見ると僕自身の症状はおそらくまだマシな方なのだと思います。宿泊療養施設に入所出来ただけでも有り難いことなのでしょう。
テレビなどの報道を見ると、本当に悲惨な状態で自宅療養を強いられている方が数多くいらっしゃいます。
僕自身が自宅で1日中苦しんでいた時のことを想像すると、そのような方を拝見する度に胸が痛みます。
そもそも「自宅療養」とは名ばかりで、実態は「放置」と言ってよい状態でしょう。医学の素人である我々に自宅で「療養」など出来るはずがありません。
近くにお医者様や看護師さんがいない、つまり病状が急変してもすぐに対応して貰えないという状況も患者にとっては非常に精神的にきつい状態です。僕自身も実際にそうでした。真っ暗で静かな真夜中に目が覚め、ただでさえ精神的にも肉体的に弱っている状態で「急変し呼吸困難になったらどうしよう・・・」という恐怖を覚えることは実に堪え難いものがあります。
現状の医療体制では全ての発症者に満足の行く対応は出来ないということは十分分かりますが、少なくとも自宅療養という手段(個人的には医療の放棄だと思います)だけはその対応方法から完全に無くして欲しいように思います。